2024年カードコラム「ドライフラワー」
娘が誕生日に贈ってくれた、草花ノ香リさんの花束が少しづつドライになって、小さな木の花器に移し替えた。
ずっと机に飾ってあって、何か描こうと思った時に目に入った。
小さな花弁の重なりが、繊細な存在でもしっかり意思を持ってこっちを眺めている。
普段忙しいと目に入らないのに、きちんと椅子に座ると目に入ってくる。
もしかして私がみているこの世界は、一晩の夢のようなもので、ドライになった花たちの方が私を観察しているのではないかという気がしてくる。アトリエとは名ばかりの、道具部屋の中でひっそり主人がやってくるのを待っている。まるでトイ・ストーリーのオモチャのように。
時には小瓶の花の立場になって、この世を見てみるのもいいかもしれない。
この世は奇妙な不思議な世界に満ちている。
で、このカードだった人はそれで?って思われそう。直面している事柄も、立ち位置を変えてみると、それって本当に重要なこと?って花たちは教えてくれるのではないでしょうか。