さとこ虫ブログ

イラスト制作を中心に活動する、さとこ虫ワールドを綴っていきます。

娘への手紙

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「自分にとって、大切なものを軸に生きていく」
最近、さっと描けるので講座でも使うクレヨンを見直しました。
こちらは、シュトックマーの蜜蝋クレヨン。


夜中にノートを断捨離していて見つけた、次女の海音(カノン)が大学入学の時に、LINEで送った言葉

なんとなく披露したい気になったので、ここに。

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大学入学おめでとう。
大人になるにおいて
知っていてほしいことを言います。

海音はとってもいい子だと思います。冗談抜きで。
心配なところは親としてあっても、
わたしは4人の子がとっても誇りです。
それは、人と比べて優れているからとか、
見た目がいいとかのレベルではなく、
人間的に魅力があると思っているからです。
人として愛すべき存在だからです。

たしかに私は、相当変わっていると自覚しています。

子どももついて行けなくなるかなと思います。
そんな変わった母を受け止め、
一緒に育ってくれた家族を誇りに思うし、
家族は私の生きる1つの目的でもあります。

でもこの変わっている私は、もう一つ目的があります。

それは、私が好きな仕事(生き方)をする事で、
世の中を 平和で、少しでも幸せにするという
子どもの時からの夢です。
それを50歳過ぎても追い続けています。

だから稼ぐための仕事をせず、しかも悩みながらで
家族には随分、残念な事だろうとわかっています。
うちはお金がないのではなく
多少お金の節約が出来ない母と、
ただただ頑張っている父がいるだけのことです。

それでも私もお金を困ることがないくらい稼いで
子どもたちを喜ばせたらどんなに素敵だろうと
いつも思います。
だけど、稼ぐだけのために働くことができない母です。
稼ぎたいことと、自分の好きなことをして生きて行く
この両方が一緒にできないことに、正直私が一番悔しいです。
そのことを子どもに付き合わせていることは
ダメな大人だと思っています。

これから、もし大人になって、
特に教師になってもならなくてもどちらでもいいけど、
もし教師になったら、ダメな大人がいること
不器用にしか生きて行けない人がいること
そんな人たちがいることも片隅に置いていてほしい。

おそらく海音は、素敵な大人になるでしょう。
あなたたちが世の中を動かしていく時代はもう直ぐです。

私は、
お金の価値や、ものがあればいいだけの時代がいつか
ひっくり返ると思っています。

その時は、一人一人が本当に持っている力を
発揮できる時代に入ります。
その力、生き抜いていけるだけの力、
みんなを助け合っていく心を
私の子どもは持っていると思ってます。
それだけを大切に、父と母は育てたつもりです。

今日、美樂(みらく・次男)と
4人の子の母子手帳を並べてみました。
生まれた頃の体重、身長
生まれた場所もみんな違う。
よく私たち夫婦に出会いに来てくれたな〜としみじみ思いました。

海音が生まれてすぐに、
ベッドでぼんやりしていたら
潮騒のように波が浮かんで来て
本当に海が目の前にありました。

多分、海のように優しく包んでくれるような
人になっていくと思います。
そしてスケールも広がっていくと思います。

でも、何にもできない海音も
海音そのままでいいと思います。

もうこんなことを語ることはないと思います。
私を親にしてくれて、ありがとう。


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この頃、4人の子どもの2番目が大学に行くということで、お金にまつわる話も良くしていました。
で、バイトばかりして「お金があったら何でもできるやん」という娘と、よくケンカにもなりました。

子どもの前では心配するなといっても、実は親のコンプレックスは子どもが受け取っていたりするわけで。
それは、お金だけでなく、人間関係や才能や健康でも気になっていることは、自分の鏡のように、子どもが現してくれることがあるなあと思っていました。

もうこれは、隠してもアカン、でもそのうえでエールを送りたかったのが、この手紙でした。

もう1年の授業は終わったようですが、娘は大学に、小学校ボランティア、バイトに遊びにと謳歌しています。