さとこ虫ブログ

イラスト制作を中心に活動する、さとこ虫ワールドを綴っていきます。

大阪の一日

G.Wの最中、インスタ、FBでこんな絵日記を投稿。

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予約も何もなしに、野外パーソナルアートを行うという
自分の経験では前代未聞の挑戦をした。
突然の行動に、反響も大きく、想像するに
なぜ急に。。。と思われた方もいらっしゃったかもしれない。

その辺の流れもお話ししてみる。

私の絵の活動は意外に長い。結婚前の26歳に湯布院で初個展。
それからイラストを中心に展覧会、グループ展、教室、グッズを制作したりで25年以上たった。
2003年の九州で活動を再開してからは、絵描き屋SATOKOとしてカレンダーを毎年制作、2004年からはパーソナルアートを独自で確立、
2015年からはさとこ虫と命名、さとこ虫、今に至る。

人生の半分以上も続けていながら、正直にいうと、まったく満足していない自分がいた。まず、本当にやりたいことを目一杯やれている感じがしない部分、そして仕事として収入が困った状況だという部分、ふわふわ浮いている感じ。

人は経験を重ねてくることで、スキルや信頼が上がっていくことは多い。ただ私は、経験の上に胡坐をかいて、やりたいことをできないこととして時間が過ぎていくように感じていた。納得がいっていない自分がいた。夫にも申し訳ない部分があった。

だから、自分の家の敷地内に、活動始めたころからぼんやり描いていたスペースを本気で作る時が来たことを感じた。そういったスペースができたら、満足いくという気がした。
でも、そうではないのだと思った。

 
人に比べてどうこうは、もはや何も意味がない。自分の中の何かを、突き抜けさせたかった。だからスペースができたとしても、出来たことだけで終わるんだって知った。教えてもらった。

もいっぺん、自分の何かをぶっ壊したかった。さとこ虫になった時もそう思ったが、もっと根本に向けてぶっ壊したかった。
だから、まったく私を知らないところで、自分ができることをやってみたかった。
そしていろんな状況が起こった。
GWにぼんやり過ごしてる場合でない!!
いてもたってもいられず、5月2日に家族にも言わずフェリーの予約を取り、何とか4日だけ空いたスケジュールを大阪に定め、その夜のフェリーで帰ってくることを決めた。最低限のお金と、スーツケースに入れられるだけの画材!



次はどこでどうやったかの話。。。

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大阪は夫の実家がある。
関西に8年暮らした。なじみのある遠い場所である。
夫の母にもずっと会えていない、そのことも気がかりだった。
友人の文さんも住んでいる。
彼女にざっくり説明して、直前にもかかわらず告知をしてもらう。
大阪、吹田市の江坂公園内で、文さん夫妻が迎えてくれた。

ちょうど開催されていたイベントには参加できず

絵を描きますと小さな画板を持って立つ。
文さんの旦那さんのパーソナルアートを描く。

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時間なく、行きのフェリーの中で作ったポスター

文さんは、あちこちにシェアしてくれたり、

公園の樹にポスターを張ってくれたり、写真を撮ってくれた。
この公園に立ってみて、ゴールデンウィーク真っ最中ののんびりした空気感と、自分の野心いっぱいのハートは全くかみ合わず、場所を変更しようと決めた。
(実は前日の告知を読んでその後に、出向いてくださった方がいた

、、、その場を離れたことを大反省)

フェリーの中で知った、大阪なんば、道頓堀のアートイベント。
そこに行ってみようと決意。すごい人、なんたってGWの大阪ミナミ
スーツケースをゴロゴロ言わせ、どうしよう、しかし悩んでもしょうがない。
ここは私を誰も知らないところ、アートイベントの事務局テントで
飛び込みのブース出店を直談判。
驚かれるが、そこは大阪、めんどいやつも受け入れる。

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椅子もテーブルもないブースで、デッキにポストカードを広げ
画板を抱え、観光客の前に立つ。
めっちゃ楽しい気分と、めっちゃ孤独な気分。

冷静に考えれば、怪しすぎるオバサンだ、
描いてもらいたいわけがない。
…結果、誰もかけずに、ポストカードも売れずに撃沈状態で
フェリー乗り場に向かう時間になる。
疲れ果て、自分の無力さや思いだけでの行動に、多少あきれて
それでも六甲にたどり着くのに必死。

自分のあまりに衝動の行動に自分が把握できず、
旅行客、帰省客であふれるフェリーの中で
唯一のご褒美、ドライビールを飲んで爆睡。


翌朝、家に帰るにも何の土産話も土産もなく、
ほんとに帰って家族に合わす顔がなかったのに
家に近づくと、馬鹿だな~ほんと私、って思いながら
それでも私を待っている家族がいることに涙が。。。。

娘は、大阪に向かう時間に、ものすごく長いメッセージを
送ってくれていて、それはいろんなことが書かれていて
号泣したので、たまたま個室しか取れなくてほんとに助かった。

玄関についたとたん、出迎えた息子を見て号泣。

ほっとしたのと、情けなかったのと。


応援してくれた友人たちがいたのに、
しょぼくれ、疲れ果て
帰った翌日は、毎度の一族のBBQ会、
その翌日からは、連日のバイト。
報告できない混乱と疲労の中にいた。

あの、滞在時間12時間の大阪で、奇跡のような
人気があれば、こうやって私は腹を据えて何かをとらえることが
できなかったかもしれない。

マタ ココカラ スタート シタライイ

まっさらな気持ちで
やりたいこと、見つめて
また、さとこ虫を作り直したらいい。

ほんとに、アホです、わたし。

あきれる人もいたでしょう。

でも、もう正直に、この私をやっていくことしかできない。



見守ってくれた、この旅の片棒担いでくれた
iroあかりの文さん、ほんとにほんとに感謝です。
そして、シェアくださった方、

自転車で来てくれて会えなかったTさん、
前日何も告げずに、いっしょにおいしいBBQをした友人たち、
これでも、さとこ虫をおもしろがってくれる方たち、
大きな大きな愛とお疲れな感じで、守ってくれる家族&動物、この家。
  

  ほんまにほんまに、ありがとうございます。